ピッキングに使われる工具とは、どのようなものなのでしょうか。その種類や特徴を知ることで、ピッキングの手口を理解し、防犯意識を高めることができます。今回は、ピッキング工具の種類と危険性について解説します。ピッキング工具は、一般的に「ピック」と呼ばれる細い金属製の棒状の工具と、「テンションレンチ」と呼ばれるL字型やT字型の工具の2つを組み合わせて使用します。ピックは、鍵穴内部のピンを操作するために使用します。様々な形状のピックがあり、鍵穴の形状やピンの配置に合わせて使い分けます。テンションレンチは、鍵穴に一定の力を加え、内筒を回転させるために使用します。ピックでピンを押し上げながら、テンションレンチで内筒を少しずつ回転させることで、鍵を開けてしまいます。ピッキング工具は、鍵の専門業者や錠前技師などが、鍵を紛失した際などに、鍵を開けるために使用する専門的な道具です。しかし、近年では、インターネットなどで簡単に入手できるようになり、空き巣などの侵入窃盗犯に悪用されるケースが増えています。ピッキング工具の所持は、法律で規制されています。「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」により、正当な理由なくピッキング工具を所持することは禁止されており、違反した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。ピッキング工具は、非常に危険な道具です。悪用されると、簡単に家やオフィスに侵入され、財産を盗まれたり、身の危険に晒されたりする可能性があります。ピッキング工具の危険性を理解し、防犯対策を徹底することが重要です。